園子温の新作「愛のむきだし」を観に渋谷ユーロスペースへ。
キーワードで並べてみると
虐待、家庭崩壊、盗撮、パンチラ、勃起、変態、原罪、赦し、救済、
新興宗教、洗脳 などなど盛り沢山ながら、
掘り下げるというよりは、それらを乱暴に総ざらいして「愛」を語ってる作品。
4時間近くを退屈させずに見せてくれたことは良かったのですが、
もっと、こってりとしたものでぐったりするようなのを期待していたので、
その点で言うと「4時間映画を観せられたー」というよりも
「良く出来た深夜ドラマを一気見」という感想が近い。
で、その理由は「"4時間である理由"が見つからなかったこと」にありそう。
主演の2人も期待以上(後半になるにつれ良い顔になってくる)だったし、
奥田瑛二の娘は、今後期待出来るオーラがあったのだけれど、
「紀子の食卓」では、長尺でないと描けないことをやっていたことからすると
少々不満が残る。
AAAファンの10代の子にターゲットを絞って作っているのであれば、
劇場に来ていた子達の反応を見る限り十分衝撃を与えていたので、
この作品の役割としては、まっとうしているのだろうなぁと不満残しつつ納得。
(ちなみに、舞台挨拶があった初日の興行収入はユーロスペースの記録更新だそう)
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映画の役目と言う意味で考え進めてみると
10代男子にこそ見てもらいたいなぁと思えてくる。
園子音の作品!というのが10代には伝わらない訳だし、Folder5のファン層とも
ちょっと違うのだろうから、勝手に男子向け啓蒙を考えると
パンチラ・盗撮映画として宣伝
それを期待して男子3人組が映画館へ
帰りの電車で「最後良かったよねー」って2人は言ってる中
1人だけ妙に黙っちゃてて
街中を叫びながら走りたくなったり
という、ちょっとしたトラウマにはなると思うので
今後の宣伝では、ぜひそんなところも検討いただきたい。
紀子の食卓 予告編とか探してみたけど
園子音関連の動画ってyoutubeに無いのね。。
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