2009/1/27 19:00
下高井戸シネマで「トウキョウソナタ」
公開当時から観たいなぁと思っていたのに、
気づいたら終わってたのですが、スクリーンで観たいなぁと
昨年末から思ってて、大根仁氏のブログで上映情報を見つけた
翌日に観にきた次第。
久々に来たら、すっかり場所を忘れていて駅を一周してしまい
ギリギリに到着。
火曜日は割引してるらしく1000円で入れましたよ。
冒頭から「何かがあった世界」を見せられている気分になる。
現実とは地続きな気がするけど、どこか違う景色。
横移動するカメラが、とにかく気持ちがいい。
とくに後半、小泉今日子運転する車がジャスコから出て行くシーンでは、
ため息がもれるほどカッコイイと思う。
見慣れた景色も出てくるのだけれど、どこか
死んだ人の目を通じて見せられているような不思議な感覚を
覚えたけど、ただ冷たい視点だからかもしれない。
役所広司のシーンは、今までの黒沢清作品の亡霊みたいな形で
出て来ているんじゃないかなぁと思うくらい、役所広司だった。
それにしても、アンジャッシュ児嶋の素晴らしさに驚く。
そういや、年末の日テレ特番(さんま、タモリ、たけしが日替わりでやるやつ)でやっていた、
ビートたけしと絡んでる時も良かったことを思い出す。
役柄も魅力的で、もっと長くこのシーンを観ていたいと思わせる力があったので、
主演で一本作ってほしい。
ラストシーンは、何かアニメっぽさというか、エヴァっぽいというか
許しの側面が強すぎたように感じたけど、
あえてなんだろうしなぁ。
帰りの、下高井戸改札で塾帰りの小学生集団と遭遇。
明日から受験なのだろうか、改札の外で「がんばってこいよー」と見送る塾講師たちが
妙に引っ掛かる。受験当日の校門で見送ってるのとは、質の違う画になってる感じが面白かった。
追記20090128
いままでの作品なら、何かがわかったとたんに世界と決別して(させられて)しまうことが
多かったと思うので、今回の作品で、いままでの作品世界を代表する形で役所広司の役柄が
与えられているのであれば、失敗し逃走し許され消えて行くことで、新しい世界観をより
際立たせている。ともとれるなぁと一晩経って思った。
だからあの最後のシーンに繋がる訳で次回作に期待。
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